駐車車両の陰から横断した自転車と側方通過自転車が衝突した事故

東京地裁平成22年12月15日判決(自保ジャーナル1842号)

事案

駐車車両の右側を走行していた自転車と、駐車車両の前方を横切って道路を横断しようとした自転車が衝突した、自転車同士の交通事故です。

以下の事情が考慮されています。

  • 自転車の駐車車両近くでの道路横断
自転車同士(歩道上)の裁判例
自転車同士(車道上)の裁判例

過失割合

過失割合は自転車25%対自転車75%

自転車25% 対 自転車75%

裁判所の判断

裁判所は両車の過失割合について以下のとおり判断しました。

「被告乙山は、被告自転車を運転して、駐車車両の前方を横切って、a街道を横断しようとするにあたり、駐車車両の後方から進行してくる自動車や自転車の有無や動向を十分に注視し、その安全を確認して進行すべき注意義務があるところ、これを怠って、駐車車両の後方の安全を十分に確認しないで、進行したものであり、本件事故発生について過失があるのは明らかである。被告乙山は、駐車車両右前部に比較的接近した地点から車道の中央側に進行しており、駐車車両の後方から走行してくる車両からその存在の確認が比較的困難であったことに照らすと、その過失の程度は比較的重いといわざるを得ない。

他方、原告花子も、駐車車両の前方は見通しが悪かったうえ、その付近は、車道と歩道との間にもうけられたガードレールが切れており、歩道と車道との段差もなく、自転車等が車道に進入してくることが予測できたのであるから、前方及び左方を十分に注視して、駐車車両の前方付近から進行してくる自転車等の有無やその安全を確認して進行すべき注意義務があったところ、これを怠った過失があるというべきである。

そして、前記道路状況や双方の過失内容に照らすと、その過失割合は、原告花子が25%、被告乙山が75%とするのが相当である。」

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解説

裁判所は、横断自転車が駐車車両に接近した地点から横断を開始し、駐車車両の後方から走行してくる自転車(駐車車両の側方通過自転車)が発見しにくい態様であったことも考慮し、横断自転車の過失を重く見たものです。

⇒自転車同士の事故については自転車同士の事故の過失割合で解説しています。

裁判所が認めた慰謝料と損害額

裁判所は、入通院慰謝料200万円、後遺傷害慰謝料110万円を含む548万8447円を損害として認め、過失相殺後の金額を411万6335円としました。