路側帯内で対向自転車同士が衝突した事故

東京地裁平成24年5月11日判決(自保ジャーナル1878号)

事案

道路の路側帯を通行する自転車が対向自転車と衝突したという、自転車同士の交通事故です。

以下の事情が考慮されていますので、参考にしてください。

  • 路側帯内での自転車同士の正面衝突事故
  • 自転車の前方不注視
自転車同士(歩道上)の裁判例
自転車同士(車道上)の裁判例

過失割合

過失割合は自転車30%対自転者70%

自転車30% 対 自転車70%

裁判所の判断

裁判所は、過失割合について以下のとおり判断しました。

「被告は、車道部分の左側端を走行していたものであるが、前方左右を注視し、進路の安全を確認しながら進行すべき注意義務を怠り、本件道路に右折進入する際にf通り方面から西進してくる車両の有無を確認している間にg通り方面から東進してくる車両の状況が変化する可能性があるにもかかわらず、f通り方面から西進してくる車両の有無を確認した後は、g通り方面から東進してくる車両の有無を確認することなく、しかも、進行方向左側の工事現場に気を取られて前方左右を注視せず、進路の安全確認不十分のまま、漫然と時速15キロメートル程度の速度で走行した著しい前方不注視の過失が認められる。したがって、被告は、民法709条に基づき、本件事故により原告に生じた損害を賠償すべき責任を負うものと認められる。

他方、原告も、南側路側帯内を進行する際に前方をもっとよく見ていれば、被告が右側の工事現場に気を取られたまま前方をよく見ずに被告車を運転して接近してくることにもっと早く気付き、被告車の動静に応じて、本件事故発生場所よりもっと手前で停止したり、南側路側帯内の右側に寄ったり、車道部分の左側端に進路を変更するなどして、被告車との衝突を回避することは十分可能であったと認められ、原告にも前方不注視の過失があることは否定できない。

そして、上記(1)及び(2)で認定した事実関係を前提として、双方の過失を比較すると、右折して本件道路に進入してきた被告の過失の方が大きいというべきであり、本件事故発生に関する過失割合を原告30%、被告70%とし、本件事故により原告に生じた損害につき30%の過失相殺をするのが相当である。」

なお、平成25年の道路交通法改正で、自転車は道路左側の路側帯を通行するものとされましたが(道路交通法17条の2)、それ以前は「左側」との限定はありませんでした。

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