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自転車事故(自転車同士の事故/自転車と歩行者の事故)の過失割合はどのようにして決まるのでしょうか?
自転車事故の過失割合は、「基本過失割合」を「修正要素」によって修正し、類似の裁判例も参考にしつつ決定するという考え方をとります。
まずは保険会社との交渉により決めるのですが、話し合いがまとまらないときは裁判により裁判所が決めることになります。
以下では、自転車の交通事故の過失割合の考え方や、過失割合の争い方、自転車事故の過失割合の裁判例について解説していきます。

自転車事故の過失割合とは、自転車事故が起きたことについて、どちらの側に、どれだけの責任があるかを割合で示したものです。
被害者にも過失があると、その過失の分だけ賠償額が減らされてしまうため、保険会社から支払われるお金が減ってしまいます。
過失割合によって損害賠償額は大きく変わってしまうので、自転車事故の過失割合を正しく理解する必要があるのです。
自転車事故の過失割合は警察が決めてくれるわけではありません。
保険会社との交渉中であれば話し合いで決めることになりますし、裁判をするのであれば裁判官の判断により決められることになります。
裁判では、自転車事故の具体的な事情を理解してもらい、過去の裁判例を踏まえた主張を行っていく必要があるのです。
保険会社との交渉でも同様で、事故の具体的な状況や、過去の裁判例を参考にしながら話し合いが行われます。
自転車事故の過失割合について正しく理解するため、過失割合がどのような考え方で決められるかを解説していきたいと思います。
自転車事故の過失割合は、「基本過失割合」を「修正要素」によって修正し、類似の裁判例も参考にしつつ決定するという考え方をとります。
自転車対歩行者、自転車対自転車の事故の過失割合については、別冊判例タイムズ39「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準・全訂6版」に「基本過失割合」「修正要素」が記載されています。
保険会社も、裁判所も、基本的にはこの考え方をとりますので、反論をするときには十分に意識する必要があります。
ただし、あくまで基本的な考え方なので、事故状況によっては「事故を回避することは不可能だった」「加害者の運転は極めて危険なものであった」として、こうした考え方から離れて過失割合を主張することもあります。
「基本過失割合」というのは、事故の類型によって決められた基本となる過失割合のことです。
例えば、「交差点での赤信号自転車と青信号自転車の事故」「自転車と歩行者の歩道上での事故」といった、大まかな事故の状況によって、基本となる過失割合が決められているのです。
「修正要素」というのは、詳しい事故の状況を踏まえて「基本過失割合」を修正する(割合を変更する)ものです。
例えば、「高速度での交差点への進入」「道路への急な飛び出し」といった具体的な事故状況を踏まえて、過失割合を被害者に有利に修正したり、不利に修正したりするものです。
類似の裁判例を参考にするというのは、過去の裁判所の判決のなかで事故の状況が似ているものを探し、その裁判例での過失割合を参考にするということです。
「基本過失割合」と「修正要素」だけでは、妥当な過失割合を導くことが難しい自転車事故もありますので、類似の裁判例を探すのは大切なことです。

自転車事故の過失割合の考え方を説明してきましたが、具体的にどのようにして過失割合を検討すればよいのでしょうか。
自転車事故の過失割合の具体的な検討方法を説明します。
過失割合を検討する出発点となるのが事故状況なので、こちらの主張する事故状況だけでなく、加害者の主張する事故状況を確認します。
両者の主張する事故状況が同じであれば問題ありませんが、事故状況に争いがあれば対応を考えなければなりません。
まずは、警察で作成された実況見分調書等の謄写(コピー)を行い、加害者が警察で行った説明を確認します。
保険会社が、実況見分調書等を踏まえて譲歩する(こちらの主張が正しいと認める)こともありますので、こうした資料を入手するのは必須といえます。
事故状況に争いがあり、事故状況によって過失割合が大きく変わるため折り合いがつかないということであれば、裁判による解決も考えなければいけません。
事故状況に争いがなければ、事故の類型を踏まえて基本過失割合を確認します。
事故状況によっては、どの基本過失割合が適用されるのかわかりにくいものもありますので、不利な基本過失割合を前提にして話しが進まないよう注意が必要です。
具体的な事故状況から、基本過失割合を修正できる修正要素がないか確認します。
事故状況に争いがなければ、「どの基本過失割合を採用するか」について争いになることは少ないですが、修正要素について「修正要素とされる事実があるか」「修正要素として考慮すべきか」という点で争いになることは少なくありません。
自転車は一般の車道以外も走行でき、自動車よりも複雑な動きができるため、自転車事故は定型的な事故状況のものばかりではありません。
自転車事故の事故状況から、どの基本過失割合も当てはまらないと思われるときは、類似の裁判例を参考に過失割合を検討することになります。
また、基本過失割合、修正要素から導き出された過失割合が妥当ではないと思われるときも、類似の裁判例による修正を考えることになります。
自転車事故の裁判例を紹介しています。
裁判所が過失割合を判断するにあたり重視したポイントを参考にしてください。
まずは事故状況、事故現場について徹底的に資料を収集する必要があります。
刑事記録や、車両の損傷部位、防犯カメラ映像等、事故状況に関する資料を集め、事故状況を把握します。
自転車事故では、自動車事故と異なる考え方をする場面も少なくありません。
西宮原法律事務所では、自転車事故に特有の事情が問題となる事故につきましても、的確に過失割合の主張を行っていきます。
自転車事故の過失割合では、類似の事故状況の裁判例が極めて重要となますので、自転車事故の裁判例を研究しデータベース化しています。