自転車事故で骨折をしたときに、弁護士に依頼するとどのようなメリットがあるのでしょうか?
弁護士に、治療中の休業損害の請求、後遺障害を主張するためのサポート、慰謝料の増額のための交渉などを依頼することができます。
骨折をすると、仕事を休まないといけなくなったり、後遺障害が不安になったりと、損害賠償について個人で対応するのはなかなか大変です。
自転車事故での骨折について、よくある骨折を紹介するとともに、骨折した事故で弁護士に依頼するメリットを解説してきたいと思います。
このページで解決するお悩み
- 骨折事故で弁護士に依頼するメリットがわかる
- 自転車事故でよくある骨折がわかる
自転車事故の骨折で弁護士に依頼するメリット
自転車事故で骨折をしてしまったときに、弁護士に依頼することでどのようなメリットがあるのでしょうか。
保険会社との交渉を全て任せることができる
自転車事故で骨折したときは、保険会社に治療費や休業損害の支払を求めたり、治療の終了後には慰謝料なども含めた示談交渉をする必要があります。
骨折の治療中にこうした交渉を行うのは負担が重く、保険会社の担当者と話すだけでもストレスを感じてしまうものです。
治療中から弁護士に依頼することにより、保険会社との一切の交渉を弁護士に任せることができ、交渉の煩わしさから逃れることができます。
また、保険会社から治療費を打ち切られてしまわないよう交渉していくこともあります。
骨折のように重大な事故では、早い段階から弁護士に依頼することで、安心して治療を受けることができるのです。
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後遺障害を主張するための方針がわかる
自転車事故では、自動車事故と異なり自賠責保険で後遺障害の認定を受けることができません。
そのため、加害者の保険会社が自社で認定したり、労災で認定された後遺障害に基づき示談交渉を行うことになります。
自転車事故では、保険会社に後遺障害を認めてもらうために十分に準備をする必要がありますし、納得できないときは裁判を検討しなければなりません。
ひどい骨折をして痛みなどの症状が残っていても、「後遺障害非該当」とされてしまうと後遺障害に関する賠償金は支払われないのです。
自転車事故に詳しい弁護士であれば、自転車事故で後遺障害を主張していくための方法を熟知していますし、治療中から後遺障害も視野に入れたアドバイスをすることが可能なのです。
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慰謝料を増額する交渉ができる
自転車事故で骨折したときの慰謝料には、自賠責基準、保険会社基準、裁判基準という三つの基準があり、自賠責基準が一番低額で、裁判基準が一番高額です。
保険会社から示談案の提示があったときは、自賠責基準、保険会社基準で計算した慰謝料額なので、これを裁判基準で計算することで慰謝料が増える可能性があります。
弁護士であれば、「示談できなければ裁判になる」という前提で交渉できますので、交渉によって裁判基準の慰謝料を勝ちとることが期待できるのです。
骨折事故では、傷害慰謝料、後遺障害慰謝料の金額は大きなものになり、どの基準で慰謝料を計算するかにより、最終的な賠償金額は大きく変わることになります。
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過失割合について相談できる
被害者が骨折した事案では、損害賠償額は高額となりますので、過失割合によって被害者が受けとる金額は大きく変わることになります。
自転車事故の過失割合は判断が難しく、保険会社に反論するには十分な知識、経験が必要となりますので、自転車事故に強い弁護士に相談する必要があります。
上腕骨顆上骨折(遠位部骨折)
症状
肘付近の強い痛み、腫脹等があります。
検査・診断
X線撮影を行います。
治療
ギブスによる外固定、プレートによる内固定等を行います。
上腕骨骨幹部骨折
症状
局部の強い痛みがあり、下垂手がみられることもあります。
検査・診断
X線検査で確認できます。
治療
多くの場合、保存療法で骨癒合が期待できるとされます。
骨折の状態により、髄内釘固定、プレート固定の手術療法が行われることもあります。
上腕骨近位端骨折
症状
局所の強い痛み、上肢の挙上不能等があります。
検査・診断
X線検査を行います。
複雑な骨折ではCT撮影も行います。
治療
保存療法として三角巾やギブスなどによる固定があります。
また、ワイヤー、プレート、髄内釘などによる固定等の手術療法もあります。
鎖骨骨折
症状
骨折部の変形、腫脹、肩部から背部への強い疼痛があります。
また、上肢の運動制限などもみられ、血管、神経の損傷により麻痺などが生じることもあります。
検査・診断
X線撮影を異なる方向からの2方向撮影で行い、必要に応じてCT、MRI検査などを行います。
治療
基本的に保存療法(クラビクルバンドなどによる固定)を行いますが、骨折の状態によっては変形癒合、偽関節を防ぐために手術療法が行われます。
脛骨骨折
症状
骨折部の痛み、腫脹、変形があり、歩行が不能となります。
検査・診断
X線撮影で診断可能です。
治療
転位が少なければギブス固定等の保存療法が行われます。
手術療法としては、髄内釘固定、プレート固定、創外固定等があります。
大腿骨頸部骨折
症状
大腿骨頭直下から頚部における骨折です。
強い痛み、立位、歩行困難があります。
検査・診断
X線撮影で診断可能ですが、わかりにくい骨折ではMRI検査も行われます。
治療
手術療法として骨接合術を行います。
大腿骨転子部骨折
症状
大腿骨頸部骨折より遠位で転子部を中心とした部位の骨折です。
症状
股関節部の強い痛みがあり、多くの場合で歩行不能となります。
検査・診断
X線撮影で診断可能ですが、わかりにくい骨折ではMRI検査も行われます。
治療
手術療法として骨接合術を行います。
大腿骨骨幹部骨折
症状
強い痛み、歩行困難があります。
検査・診断
X線撮影で診断できます。
治療
手術療法として髄内釘固定法がとられることが多いです。
膝蓋骨骨折
症状
膝前方の強い痛み、起立、関節の伸展不能などがあります。
検査・診断
X線撮影で診断可能ですが、粉砕骨折の場合に小骨片の有無を調べるためにCT検査、MRI検査も行われます。
治療
骨片が大きく離れていなけば保存的に治療します。
骨折の形によっては、手術療法としてソフトワイヤーによる表面締結法などが行われます。
骨盤骨折
症状
骨盤骨折は、股関節の関節内骨折である「寛骨臼骨折」と、それ以外の骨盤骨折である「骨盤輪骨折」に分けられます。
骨折による強い疼痛があり、また、出血性ショックの危険もあります。
検査・診断
X線撮影で診断し、CTで骨折の詳細を調べます。
治療
保存療法として牽引、手術療法としてプレート等を用いた内固定、創外固定が行われます。
まとめ
自転車事故で骨折をしたときは、後遺障害を主張することも検討しないといけませんし、慰謝料を裁判基準で計算することで損賠証資金が大きく増額される可能性があります。
当事務所では治療中での相談もお受けしていますので、お気軽にご相談下さい。
西宮原法律事務所の
顧問医のご紹介
顧問医師
濱口 裕之/はまぐち ひろゆき
西宮原法律事務所の顧問医師を務めている濱口裕之です。交通事故被害者の皆様にお伝えしたいことがあります。後遺障害認定においては、主治医が作成する後遺障害診断書や画像検査、各種検査がとても重要です。しかし、多忙な主治医の中には、後遺症を正確に反映した診断書の作成や、後遺障害を証明するために必要な画像検査や各種検査を積極的に提案してくれないケースも珍しくありません。
私が代表を務めているメディカルコンサルティング合同会社は、西宮原法律事務所から依頼を受けた交通事故被害者の方々を、交通事故に詳しい各科の専門医が作成する画像鑑定や医師意見書などでバックアップしています。
私たちは、西宮原法律事務所と連携して、多くの案件で交通事故被害者の後遺障害を証明してきました。このページをご覧になっている交通事故の被害者の方々が、適正な損害賠償を受けられるように、私たちが全力でサポートいたします。安心して西宮原法律事務所にご相談ください。
資格および所属 | メディカルコンサルティング合同会社 代表医師 兼 CEO 医学博士 日本整形外科学会専門医 日本整形外科学会脊椎脊髄病医 日本リウマチ学会専門医 日本リハビリテーション医学会認定臨床医 |
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